ペットの病気と予防 | エキゾチックアニマルにも安心な動物病院 | 愛知県知多郡東浦のもねペットクリニック
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ペットの予防医療について
2010.08.14.
ほんの少しボリュームがありますが、最後までお付き合いください。
犬
痛みをexcrusciating
心臓にそうめん状の寄生虫が寄生することによって起こる伝染病です。蚊が犬の血を吸う時、フィラリアの子虫を犬の体内に植え付けます。心臓に寄生した子虫は半年位で20~25cm位になり、心臓に障害を与えます。典型的な症状は空咳、腹水で、発症した場合、ほとんどの犬は死亡してしまいます。
防虫ランプや蚊取り線香は全く効果がありませんが、月に一度のチュアブルや錠剤等を飲むことで予防は100%可能です。ただ、既にフィラリアの感染を受けている場合、知らずに予防薬を投与するとショック死の危険がありますので、当院では投薬前に血液検査で正確なフィラリア抗原検査を実施しております。これにより従来の直接法に比べ、ほぼ100%感染を検出できるようになりました。予防期間は遅くとも5月から12月まで忘れずにお願い致します。
猫
4種混合ワクチン
昏睡対永続的なvegatative状態
上記の3種混合ワクチンに猫白血病ウィルスを加えて4種混合ワクチンとなります。猫白血病ウィルスに感染すると免疫力が極端に弱くなり、発症すると80%が3年以内に死亡する怖い感染症です。
外に出る機会の多い猫の場合、白血病ワクチン接種は必要です。
ノミ・ダニ予防
ダニによる病害:マダニは吸血して、色々な原虫という病原体を感染させ、結果としてバベシア症・ライム病・リケッチア症等を引き起こします。特にライム病はヒトにも感染する怖い人畜共通伝染病です。
ノミ・ダニといった外部寄生虫を確実に予防するにはオンスポットタイプの首筋に滴下する予防薬(フロントラインプラス、レボリューション等)が便利です。
去勢・避妊手術
一つは、高齢になってから発症するいくつかの病気を予防できること。もう一つは、ヒトと生活する上では、不要なストレスから解放されることです。つまるところ、健康に長生きさせるためには必要な手術です。
手術を幼い体に施すことが可哀そうとか、不自然な状態で良くないというイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、それ以上の恩恵をこうむることができるこの手術について、もう一度、見直してみましょう。
"時系列分析"のデータ、患者の薬剤熱
子宮の中に膿がたまる病気です。
発情を繰り返す度に、この病気にかかる可能性が高くなっていきます。
5~6歳頃から発症率が高くなり、症状としては飲水量・排尿量が増加し、嘔吐が始まります。
病状が進むと、元気食欲がなくなり、治療が遅れると、命を落とすことも珍しくありません。子宮の中で大腸菌やブドウ球菌等が過剰に増殖し、膿が子宮の限界になるくらいまで溜まってしまいます。全身性の感染症と考えたほうが良い病気です。細菌の作り出す毒素によるショック症状も引き起こす場合があります。犬の避妊手術は、卵巣と一緒に子宮も取り出すので、避妊手術をすれば子宮蓄膿症にかかることはありません。
2. 乳腺腫瘍
乳腺にしこりができて、気付きます。犬猫の乳腺は8~10個あり、全ての乳腺がリンパ管でつながっていますから、そのすべてに腫瘍が飛び火して、拡大していく可能性があります。乳腺腫瘍は、肺や肝臓に転移することが多く、肺に転移したら、呼吸困難を起こして、命を落とすことがあります。また、腫瘍自体も、どんどん大きくなっていき、皮膚が破れて出血することがあります。その傷は治らないため、出血は続き、そこから細菌が感染しないようにするため、日常の看護が必要となります。
治療方法は、手術による摘出しかありません。化学療法は思いのほか、効果はありません。
一つの乳腺にしか腫瘍ができていなくても、他の乳腺に転移する可能性が非常に高いため、腫瘍だけを取るのではなく、腫瘍のできた側の乳腺をすべて取り出すことが必要です。
最終的には、もう片側の乳腺もすべて取り出すのが理想的ですが、一度に両側の乳腺を取り出すのは、皮膚の欠損部が広くて、物理的に難しいため、2回以上の手術が必要になります。
犬の乳腺腫瘍は50%が悪性であり、猫はほぼ100%悪性です。
発情を繰り返す度に、乳腺腫瘍になる可能性が高くなるため、できるだけ若いうちに避妊手術をすることをお勧めします。避妊手術の時期と乳腺腫瘍の発生率を調査した報告があります。初回の発情前に避妊手術を行った場合、乳腺腫瘍の発生率は0.05%。初回発情と2回目の発情の間の手術では8%。2回目の発情後の手術では26%と報告されています。残念ながら、高齢になってから避妊手術をした場合、乳腺腫瘍になる可能性はずいぶんと高くなります。
膀胱の付け根の辺りから直腸の真下にかけて、前立腺は存在します。
前立腺が大きくなったり(前立腺肥大)、細菌が感染したり(前立腺炎)、前立腺が腫瘍化したりすることがあります。前立腺が肥大すると、直腸を圧迫するため、下痢が続いたり、便をする時に、痛みを伴ったり、あるいは排尿障害を引き起こします。前立腺癌については、100%予防できるわけではありませんが、それ以外は、去勢手術によって、予防することができます。
2. 会陰ヘルニア
肛門の横の筋肉が、薄くなることにより、その筋肉の裂け目から前立腺や直腸が飛び出すことを会陰ヘルニアと称します。便をしようとして、力むと、ヘルニアを起こすので、便をするときに痛みを伴ったり、便秘になったりします。治療方法は、手術によるヘルニアの整復です。
男性ホルモンのバランスが、年をとってから変わることによって起こる病気のため、早めに去勢手術をすることにより、予防できます。
3. 肛門周囲腺腫・肛門周囲腺癌
その名の通り、肛門の近くにできる腫瘍です。高齢で未去勢の雄に圧倒的に発症率が高いとされます。これら腫瘍の内、肛門周囲腺腫は全体の80%、肛門周囲腺癌は20%といわれます。特に肛門周囲腺腫は良性腫瘍でホルモン依存性が強いため、早期の去勢で発症を防ぐことが出来ます。
4. 精巣腫瘍
精巣が出生後に陰のうに降りずにお腹の中に留まっている状態を停留精巣といいます。この状態ですと体温で精巣が温められ、精子が作られなくなります。片側だけでも降りてきていれば、生殖能力はあるのですが、この体質は遺伝するため、繁殖には向きません。
さらには将来的に停留精巣がセルトリ細胞腫という腫瘍になります。そのため、停留精巣の腫瘍化を予防するために去勢手術をお勧めします。
その他のメリット
去勢・避妊手術による最大のメリットは、発情に伴うストレスから開放されることです。
たとえば、雄犬には発情期はなく、発情中の雌犬の匂いで誘われ、雌犬がOKならば雄はいつでも交尾可能です。発情した雌犬の匂いは2キロ四方に届くといわれています。雌犬の匂いをキャッチした雄犬は悩ましく遠吠えを繰り返したり、脱走して雌犬に近づこうとしたり、近所の雄と喧嘩をしたりすることがあります。雌犬は発情期になると発情出血が始まり、飼い主様の手間も増えます。雌犬が必死で子孫を残そうとするのと同じように、雄犬も必死になって自分の子孫を残そうとします。
猫の場合、雄猫は縄張り意識が強くそこら中に排尿をし、マーキングを行います。 雌猫は交尾による刺激があってから、初めて排卵し発情が終了します。交尾刺激がなければ、短い周期で発情を繰り返します。猫の発情は激しく、1晩中雄猫を探して鳴き続けることになります。
避妊・去勢手術によって、精神的・肉体的ストレスが取り除かれ、感情のコントロールもできるようになり、安定した精神状態となります。
太りやすくなる
手術を受けることで発情行動がなくなり、それに伴う興奮・神経過敏・闘争・放浪等がなくなる分、行動が安定してきて、結果消費カロリーは20%位減少するといわれます。手術後は、その分食事の量を減らすことで十分対応できます.
去勢手術も避妊手術も、全身麻酔をかけて行います。
どうしても、全身麻酔のリスクは付きまとってしまいます。
当院ではそのリスクを最小限に抑えるために安全な麻酔薬の選択(ガス麻酔、イソフルラン使用)、
手術前の身体検査、血液検査、手術中の生体情報モニターによる監視(心電図、呼吸、血圧、酸素分圧等)
術後のサポート等、出来る限り安全な手術を行うよう努力しています。
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